私の心荒岛囚終焉

私の心荒岛囚終焉

自公が衆参で過半

孫「ふぅーん。ところでさ、ポピュリズムって何。トランプ候補のニュースで出てきたんだけど、フィリピンの何とかいう新大統領の選挙の時も、彼のがそうだとか何だとか」
爺「調べたのか、大学の図書館かなんかで」


孫「あ、いいや。ちょっと気になっただけなんで。ポピュラーと親戚かなって程度の疑問だから」
爺「今どきの子だな(^^♪ もともと19世紀末ごろにアメリカで起こった運動なんだけどね、いま使われている意味内容でいくとね、中間層や低所得者層、つまり大衆の求める改革に合わせて政策を掲げ、選挙民の関心と支持を得ようとするやり方を指してるみたいだな。大衆迎合主義と訳されてる。ま、厳密な概念は自分で調べなさい、学生なんだから」


孫「いいじゃんそのやり方、何か不都合があるの? マスコミの論調だと困ったみたいなニュアンスあるんだけど」爺「これは爺ちゃんの私見にすぎないけど、大衆の求めに応じて、これを利用する側が使う證券公司手法が単純な二者択一になりがちなんだ。AとBの選択を迫るときにね、それぞれの案にいろいろなメリット・デメリットがあるはずで、それが問われるのに、AとB、さぁどっちだ⁈って単純化させるんだ。例えばだ、だいぶ前の選挙だけど小泉内閣が衆議院を解散して選挙民に迫った二者択一は何だったかおぼえてるかい」
孫「たしか郵政民営化、是か非か。ああ、たしかにこれ1本みたいだったね、記憶にあるある」
爺「そうだ郵政選挙と呼ばれているんだが。これをきっかけに自公が衆参で過半数を占めることになる」
孫「じゃEU離脱の国民投票も、イギリスの主権回復と難民・移民の拒否 、是か非かで二者択一」
爺「結果としてそうなるね、EUの意味も離脱がもたらすマイナス面もよく知らずに投票って人も多かったって言うんだから」



孫「効果覿面(てきめん)の二者択一なら、けっこう使えるね、爺ちゃん。とくに政治で」
爺「言わばタイトルや大見出しだけで、選択の結果の検討無しに是非を投票してしまう弊害があるわけだ、それを利用する政治手法も含めてポピュリズムの消極的側面だな。君は去年の、自公言うところ芭堤雅自由行の安全保障法案の野党側の大見出しを憶えているかい」
孫「そうか、うん。戦争法案」



孫「安全保障法案、是か非か。対して、戦争法案、是か非か。はぁー確かにねぇ」
爺「この弊害は国政選挙よりも国民投票で顕著になるんだ。或る法改正をしたとするよ。与党は、国を守る自衛隊、是か非か。一方の野党は、戦争参加、是か非か。まったくイメージが変わってしまうわけだ」
孫「いま思ったんだけど、言葉で操作できるとしたら、マスコミの報道姿勢でもだいぶ変わるよねぇ」
爺「いい視点だね、太平洋戦争における大本営発表とそれを報道し続けたマスコミ。国民はすっかりだまされた。いくら独裁者でも最初から独裁が出来たわけじゃないからね。何百万、何千万という国民が一定方向に走ってしまう何かがあったわけだね。多くの場合、それは国単位の経済的困窮じゃないかと私は思うけど」
孫「そういえばナチスドイツもそうだったね、それは習った。ヒトラーは最初から独裁権力があったわけじゃないって」